パルムの笑顔
一日、家の掃除や片付けと資料読み。
トレーニング帰りで超腹が減ったという村娘とがっつり食う。本当に、おいしいものを食べてるときの奴の顔はいい。笑顔ばかりでなく、眼までキラキラしている
まだ時間も早かったので、ふと思い立ち、新宿へ行こうと誘う。新宿は得意ではないのはわかっているし、歌舞伎町などほとんど縁のない奴だが、古いなじみのバーテンダーがオーナーをやっている店に連れていきたかったのだ。
歌舞伎町の人ごみにおっかなびっくり、ゴミをあさるネズミに悲鳴を上げながら、オレの脇に隠れるように付いてくる。
オーナーのKが30代から40代の終りまで、店長を勤めていた店に昔はよくいっていた。歌舞伎町に自分の店を持ってからは数える程度しかいってない。が、自分が知り合った大事な奴は連れてくるようにしている。酒豪編集者も連れてきたことのある店。
Kに村娘を紹介し、すぐに、Kと出会ったお薦めのバーへ移動。こちらの店も2年ぶりくらいだが、Kはいい先輩として有名で、後輩諸君と昔話でもりあがる。
オレも村娘も、会話の途中で脳がどこか遠くへいってしまうヘンな癖はあるのだが、いつ会っても会話に困ることはない。たぶん、奴がオレに合わせてくれているのだろうが、時間があっとい間に過ぎる。
あれこれ言い合いはするものの、文句もいわずに、付き合ってくれる村娘に感謝。ささやかな感謝のあかしに、二人して、またもパルムを食う。
「おいしいよねぇ~」。奴は、やはり笑顔が一番いい。
うちの冷蔵庫には、最近パルムが大量に置いてある。